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【教員インタビュー】② 岐阜県中津川プログラム(宮川先生)

岐阜県中津川プログラム(担当:宮川先生)

 

中津川プログラムでは、岐阜県中津川市の馬籠地区・本町地区をフィールドにして、日本の多文化共生や地域おこしについて考えることを目的とします。馬籠地区は、中山道の宿場町の一つで、作家である島崎藤村のゆかりの地として有名です。本町地区は、中山道の宿場町である中津川宿の中にあり、古くから飛騨・木曽・尾張を結ぶ交通の要衝として経済や物流の中心地として発展してきました。歴史的な魅力も多い中津川地域での研修は学ぶことがいっぱいありそうですね!

今回は、中津川プロジェクトについて、担当の宮川先生にお話を聞きました。

Q1: なぜプログラムの場所に中津川を選んだのですか?

宮川: ご縁が大きいです。もともと、宮川ゼミの研究室として中津川地域で地域開発を学んでいました。ゼミのテーマは国際開発ですが、現地に行くのが難しいので、日本の地域開発を海外で応用できるという研究もあることから、日本の地域で国際開発を学ぶというコンセプトで、地域おこしを研究できるフィールドを探していました。2014年に名古屋でESD(持続可能な開発のための教育)ユネスコ国際会議があって、研究室としてブースを出したときに、名古屋市の観光局の方が中津川市での地域おこしの取り組みを紹介してくださりました。それが中津川に入った大きな理由です。

 

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Q2: 中津川ではどういうことをしますか?

宮川: 地域創生科目としては、馬籠と本町地区に焦点をおいて、それぞれの地域の地域おこしの取り組みを学んでいます。例えば馬籠は、訪日外国人観光客が多いこともあり、訪日外国人や馬籠で商売をしている方々にインタビューをして、馬籠地区が観光客に対して抱える課題を明確化することを目的としてやっています。本町地区は、馬籠ほど観光地として有名ではなく、商店街はあるけれどやや元気がないこともあって、お店の方々に聞き取りをすることによってその商店街が抱える問題を明確化することを目的としています。

Q3: 中津川の魅力を教えてください!!

宮川: ほんとにたくさんあるのですが、特に魅力的なのは、豊かな自然。中山道。それから歴史ですかね。恵那山と木曽の山々、木曽川が流れているため、四季を満喫できる場所なんです。中津川は中山道が通っているということもあり、馬籠をはじめとした宿場町に風情のある街並みが残っています。歴史という部分では、中山道があることで、多くの歴史的に有名な方々が滞在していました。桂小五郎や皇女和宮、小説家の島崎藤村の生まれ故郷であるなどいろんな人のゆかりの土地になっていることも魅力です。

Q4: コロナのような状況では、学生はどのようにプログラムに参加できますか?

宮川: コロナの影響で訪日外国人がほとんどいなくなってしまったので、訪日外国人への聞き取り調査は残念ながらできませんでした。しかし緊急事態宣言の合間を縫って、地理的近さも生かして、コロナ対策をしつつ、日帰りで現地訪問をし、お店の方へ聞き取り調査をすることが出来ました。また、訪問できない場合、現地の皆様からオンラインで聞き取りをさせていただくこともできました。そうした限定的な調査やオンラインでの聞き取りだけでも、中津川の抱える課題や現地の皆様の地域おこしにかける思いというものを学生たちは感じることが出来たようです。

 

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これまで知らなかった地域の自然や文化も知れて、その上に聞き取り調査を通して現地に住んでいる方々の声を聞けたり、地域おこしのための課題を見極められるなんて、多くの魅力が詰まっていますね!!

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